暮らしの歳時記 2月(如月)
海水浴
[ カイスイヨク ]
   海に囲まれた日本では古くから海水に浸かって健康を回復する習慣があったようです。明治19年になって、軍医総監松本順の提唱によって神奈川県大磯が海水浴場として開かれたのです。以来、健康と避暑のための海水浴が広まっていきました。砂浜で遠浅の海岸はどこも海の家が建ち、海水浴場として夏の間、賑わいます。照りつける太陽の下で西瓜割り大会やオイルを塗っての日焼けが夏の風物詩でしたが、最近は紫外線の影響を心配して、しっかり日焼け止めクリームを塗ってから、ということになりました。浜風、潮騒を感じる海遊びはやはり夏ならではの楽しみですね。

*潮浴びの戻りて夕餉賑やかに[杉田久女]

海水浴をしてきた子供たちと共に囲む夕餉はいつにも増して賑やかです。海でのできごとを全部話してしまおうという勢いが目に浮かぶようですね。どんなにつつましやかな食事でもこうして楽しい話題があふれていれば、どんなご馳走にも勝ります。子供たちには大人になってからでも思い出すようなこんな食事風景をたっぷり経験してほしいものです。

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photo by Kinji Fujii