暮らしの歳時記 12月(師走)
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冷たい季節に嬉しい羹
  今年の紅葉は遅い上に色もきれいではなさそうという予想でしたが、朝夕の冷え込みが続くと銀杏は黄金色に楓は緋色に色づきました。大仏池の銀杏、春日大社水谷川あたりの紅葉も見とれるほどに美しく、立ち尽くしてしまいます。葛城山麓にある一言主神社の大きな銀杏は境内を黄金色に荘厳しているでしょうか。近くの神社で銀杏(ぎんなん)を拾い、独特の匂いにもめげずに洗い、茶碗蒸しにしようか、揚げて塩をまぶそうか思案中です。今年は小ぶりな実でしたから、銀杏ご飯にいいのかも知れません。
写真:よしみさん 奈良公園浅茅ヶ原
ネップレギャラリー 所蔵作品)
 友人に教えてもらったのですが、銀杏の実を茶封筒に入れ、電子レンジにかけると簡単に弾けます。以来、銀杏の殻剥きが苦にならなくなりました。
  紅葉に見とれるうちに暦は最終章。日照時間も短くなって、気持ちも追い立てられる気がします。日中暖かくでも3時を過ぎると太陽の力がすっと抜けて、もう夕方。風も急に冷たくなって、何やら侘しい気分です。12月は1年の締めくくり。そのうちにと脇へ置いていた片付け事もこの月のうちに仕舞っておかなければ、とりとめがなくなりそう。家の中はもとより、借りたものはなかったか、口約束で果たしてなかったことはないか、ちょっと振り返ってみたいものです。今年のことは今年のうちに、という区切りの時が12月。身の回りや心の中も整理して新しい年を迎えたいですね。こんな季節には温かい料理が何よりのご馳走です。湯気の立つ料理を前にすると侘しい気分も解けていくから不思議ですね。
  熱々料理の横綱は何といっても鍋物でしょう。ひとつ鍋を囲むと話も弾むし、心も通うようです。鍋物は作る方も手軽でいいのですが、家族が揃ってこその料理です。仕事や勉強でまちまちの食事時間の時に便利なのが小丼。奈良市内に窯を持つ杉原泥仙さんを訪ねた時に見つけたのは粉引きの碗です。白い粉引きはやさしく温かそうで何を盛っても美味しく見えるのではないでしょうか。
  風呂吹き大根、おでん、豚汁、シチューなどなど。冬のあったか料理をしっかり受け止めてくれます。夜食にはお茶漬け、にゅう麺なんてどうかしら。そうそう、大晦日には年越しそば用にも使えますね。
  そんな話をしながらこの器を自慢していたら、お茶が趣味の友人はお抹茶茶碗としても使えるとのこと。磁器の透き通るような白と違って、やわらかな雰囲気がする粉引きの器は冬に似合うのかも知れません。
  煌びやかなクリスマスイルミネーションが片付けられると一気に年の瀬。慌しい季節には温かい料理一品と一服のお茶をいただく余裕、忘れないようにしたいものです。

虎落笛
沢庵漬け
年の市
時雨
大根
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メールにもちょっと時候のあいさつ
もう12月、時間が加速度をつけて過ぎていく感じです。
クリスマスと聞いて“焦るなあ”と感じるようになったのはいつからかしら。プレゼントを貰う方からあげる方になった時から・・・かな。
一度くらい新年を旅先でと思うのですが、家でのお屠蘇も捨てがたく、やはりお節料理の買い出しをすることになりそう。
札幌へ行ってきましたが、クリスマスの似合う町ですね。奈良が似合うのはお正月かしら。
先行きが見えない世の中だけに育てた花が咲いたりすると、とっても嬉しくなります。来年はもっとガーデニングに力を入れよう。
クリスマスと聞いて、えーもう!なんて思うようになったのはいつからでしょう。若い頃はあんなに楽しみだったのに。プレゼントをもらう方からあげる方になったがその分かれ目でしょうか。
年賀状の準備できましたか?パソコンで作るか木彫りにするか迷っているうちに日が過ぎる!
帰り道、空を見上げたらオリオン座が輝いていました。オリオンの右肩にあるオレンジ色の星はペテルギウスでしたよね。星座の授業を思いだしました。
温暖化っていわれるけれど、やっぱり冬は寒いですね。特に朝が辛いです。
奈良公園を通りかかったら、人気のない芝の原を鹿がとぼとぼ歩いていました。ついこの間まで多くの観光客にせんべいをもらっていたのに。冬ですね。
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